【補助金が貰える工事例】 こどもみらい住宅支援事業
結局この補助金はお得なの?
先日、こどもみらい住宅支援事業における、リフォームの際の概要について解説をさせて頂きました。
しかしながらこの補助金、毎年のことではありますが、非常に分かりにくい内容になっています。
設備を全て入れ替えて、間取りも変更するような大掛かりなリフォームでしたら、要件を満たすのは難しくないのですが、多くの人が望んでいるのはそんな大規模なリフォームではなく、ちょっとした不便を解消できるような手軽なリフォームではないでしょうか?
そこで、補助金を活用して行えるちょっとしたリフォームに焦点を当てて解説をさせて頂きます。
補助金を活用してお得にリフォーム&メンテナンスを行っていきましょう。
本記事では大きく分けると以下2つで解説します
本記事では前半と後半に分けて、以下の内容を解説しております。
①オススメの対象工事
対象工事の中から、建築のプロがオススメする費用対効果の高そうな工事をオススメ致します。
大規模なリフォームの場合は要件をクリアするのは難しくありませんので、今回はこどもみらい住宅支援事業の中でも、比較的にお手軽な工事を厳選してご紹介します。
②実際にどのような組み合わせで使えるか
例えば、トイレが古くなってきた方、脱衣場が寒い方、宅配ボックスをつけたい方、etc…
「住宅のお悩み別」に補助金を貰える組み合わせを解説します。
この記事をご覧頂ければ、数十ページに及ぶ事業概要や募集要項を読む必要なく、実際に「何ができて、いくら貰えるの?」が分かります。
後述しますが、こどもみらい住宅支援制度で補助を受ける為には、必須工事を行った上で50,000円以上の補助額が要件となります。
こちらの補助要件をうまく組み合わせた事例をご紹介します。
補助金を貰う為には
まず補助金を受ける上で必要な要件ですが、重要なのは以下の2点です。
・必須工事の中から工事を行っていること
・補助額の合計が50,000円以上であること
この2つの条件を満たす必要があります。
詳細については国土交通省のHPをご覧頂くか、当社で内容を解説した記事がありますので、どちらかを御覧ください。
国土交通省 こども未来住宅支援事業 制度概要ホームページ
https://kodomo-mirai.mlit.go.jp/
リフォーム版 こどもみらい住宅支援事業を解説
https://www.personal-homes.jp/columns/kodomo_mirai_reform/
オススメの対象工事
まずは部分リフォームをしたい方にオススメの工事を個別にご紹介します。
再三になりますが、補助金が貰える工事のなかでも必須工事と任意工事に分かれており、必須工事の中から1つ以上実施する必要がありますのでご注意下さい。
上記の工事は、比較的手軽に工事ができます。
※大掛かりな解体や造作が発生せず単体での工事が可能
※対面キッチンについては解体造作が発生しますが、キッチン単体で要件を満たせるのでオススメです。
必須工事として内窓の設置、玄関ドアの交換、トイレの交換、節湯水栓の中からいずれか一つを選び、任意項目の工事を行うというのが良いでしょう。
改めてですが、合計で50,000円以上かつ必須工事から1件以上が条件になります。
この中から実施したい工事を組み合わせることでうまく補助金を活用できるでしょう。
オススメ工事の個別解説
具体的な補助金申請の為の組み合わせの前に、個別にどのような方にオススメか解説していきます。
交換時期を迎えている設備があるのであれば、このタイミングで補助金を活用して交換しておくのもオススメです。
内窓の設置【必須工事候補】
ご自宅が寒いと感じられている方は、まずは内窓の設置をご検討されると良いでしょう。
冬場、室内の熱が外に逃げていくのは、50%程度は窓からと言われます。
窓の断熱改修の中でも最もコストパフォーマンスに優れるのが内窓=二重窓の工事です。
内窓をつけることで断熱性能が大きく向上し、冬場に暖気が逃げないのはもちろんのこと、結露対策にもなります。
毎朝カーテンを開けるとガラスが結露でびっしり、パッキンはカビだらけなんていう生活ともおさらばです。
断熱の考え方として部屋単位で包むことが基本です。
例えばリビングで、勝手口だけ断熱していないと、勝手口の結露は今までもひどくなってしまいます。
他の部分の性能が向上すると、性能が低い部分に影響が集中してしまいます。
そのため、窓断熱は少なくとも部屋単位で行うことをオススメします。
また、ヒートショック対策の為、可能であれば家全体か、部分であればまずはトイレやお風呂等の寒い部分から行うようにしましょう。
玄関ドアの交換【必須工事候補】
玄関ドアも断熱性能の向上には効果がありますが、他の窓などよりもお金がかかりますので、断熱が目的の場合は玄関以外の窓を断熱していく方が費用対効果的には優先度が高いでしょう。
ですが美観という面でいうと、住宅のイメージを左右する部分ですので、見た目の面で気になるという方は交換を検討されてみても良いでしょう。
玄関ドアもリフォーム用のものがありますので、リフォーム用の玄関ドアから選んで下さい。
※リフォーム用でなくても交換は可能ですが大掛かりな工事になります。
トイレの交換【必須工事候補】
トイレが古くなってきたという方はトイレの交換もオススメです。
シャワートイレやウォシュレットがついているトイレは、電化製品としての側面もあります。
部品が複雑になるので、シンプルなトイレよりも故障の可能性は高くなります。
個体差があり、一概には言えないのですが、10年経過したぐらいから故障が増えてくるイメージです。
また10年を超えていると、補修部品がなく交換になってしまう場合もあります。
ですので、ご自宅のトイレが10年以上経過していたら交換も視野に入れてみてはいかがでしょうか?
泣きっ面に蜂といいますが、給湯器・エアコン・トイレ・食洗機・冷蔵庫などなど、立て続けに故障してしまうこともあります。
※実際に私の自宅は、トイレ2台、リビングのエアコン1台、冷蔵庫1台を同じ年に交換することになり大変苦労しました。
いずれ掛かるお金であっても、やはり同じタイミングで立て続けに多額の出費が重なると苦しいものです。
壊れたら困る設備は、補助金を使って安く交換しておくというのもおすすめです。
高効率給湯器の交換【必須工事候補】
有名所でいうとエコキュートなどの高効率の給湯器も対象になっています。
新規設置でなく交換であっても対象になります。
高効率給湯器は値段も高額ですので、15年以上経過していたら強くオススメ致します。
24,000円分の補助金が貰えます。
給湯器が壊れた場合、まずはメーカーに修理点検依頼をするのですが、即日来てくれるとは限りません。
また、修理に来てもらっても、修理できないので交換して下さいと言われてしまうことも。
そこから新品の給湯器を手配して、工事業者を手配して、ご自身のスケジュールを調整して…
「一刻も早くお風呂に入れるようにしてほしい」そんなときにどこの業者が安いかなんて比較してられないですよね。
ただでさえ壊れてほしくない給湯器ですが、新型コロナの影響により、例えばエコキュートの納期は2022年1月現在で2ヶ月待ちです。
ガス式の給湯器も似たような状況です。
また、給湯器は負荷の掛かる冬場に壊れることが多いですので、冬場に壊れた場合は業者さんの日程を押さえるのも一苦労になります。
ここまでずっと脅かすようなことをお伝えしてしまって申し訳ないのですが、私ども工事業者としても「お客さんが本当に困っているので一刻も早く助けてあげたい」と思ってもどうにもならないという事態を何度も経験しているので、あえてお伝えさせて頂きます。
節湯水栓への交換【必須工事候補】
必須工事の中でも最もお手軽な工事です。
水栓を交換するだけで必須工事をクリアすることができます。
節湯水栓についてですが、お湯に切り替えるときに「カチッ」となって教えてくれる水栓ですね。
内部のパッキン等の劣化によって水が滲んできたり、もずもれしたりすることもありますので、10年以上経過している方は、このタイミングで交換を検討されてみてはいかがでしょうか。
補助額が50,000円にギリギリ届かないという場合にもオススメです。
宅配ボックスの設置(任意)
近年需要が増えている宅配ボックスですね。
配達物を気にすることなく外出できて便利ですし、置型であれば設置費用もさほどかかりません。
スマホで1タップすれば、後日勝手に玄関前まで届いているというのは素晴らしいですね。
いま私が個人的に欲しい設備No.1です。
食洗機の設置(任意)
食洗機の設置も対象になります。
既に食洗機が設置してあって古いから交換でもOKです。
システムキッチンのほとんどは、後からでもビルトイン食洗機を設置することも可能です。
空気清浄機能付きエアコンへの交換(任意)
こちらは今までに無かったタイプの補助金です。
空気清浄機能か換気機能の付いたエアコンに交換すると補助金が貰えます。
ナノイーやプラズマクラスターなどの機能ですね。
エアコンのサイズにもよりますが、19,000円~24,000円の補助額が加算されます。
菌・ウィルス・カビ・花粉・アレルギー物質などに効果があるとされています。
私は花粉症持ちなので、次のエアコンはナノイー搭載のものにする予定です。
手すりの設置 5,000円(任意)
任意工事ではありますが、手すりの設置によって5,000円の補助額が加算されます。
手すりはいずれ多くの方が必要になるものです。
数の制限はなく、1箇所でも複数箇所でも一律で5,000円の補助となります。
1本つけても10本つけても同じ5,000円しか貰えません。
いずれ必要になるものですので、玄関や浴室などに設置しておいても良いかもしれません。
対面キッチンへの改修 86,000円(任意)
対面キッチンへリフォームする場合に86,000円の補助額が加算されます。
節湯水栓を洗濯すれば、必須工事を満たして91,000円の補助を受けることが可能です。
キッチンのリフォームが91,000円の御値引きと考えると、かなりお得ですね。
キッチンの向きを工事を変える必要があるので、大掛かりな工事にはなるものの、キッチンの使い方でお悩みの方は、一考の余地があるのではないでしょうkじゃ?
補助金が貰える工事パターン
ここまでで、手軽に行いやすい必須工事と任意工事をご紹介させて頂きました。
実施したいリフォームはありましたでしょうか?
例えばですが、エアコンだけ変えたいというのは補助要件を満たせません。
「ぜひやりたい工事」と「設備の年式的にそろそろやっておいた方が良い工事」この2つをうまく使い分けて、お得に補助金をご活用頂ければと思います。
そこでここからは、実際に補助要件を満たせる工事パターンをプランしてみましたのでご紹介させて頂きます。
①全窓に内窓設置
内窓設置(大)×3箇所=63,000円
内窓設置(中)×6箇所=96,000円
内窓設置(小)×3箇所=42,000円
合計=201,000円
とにかく家が寒い!なんとかしたい!という方は窓断熱が良いでしょう。
究極に断熱性を求めるのであれば、柱と梁だけのこしてスケルトンリフォームを行い、天井・壁・床に断熱材を入れた上で、高性能サッシに交換することが理想ですが、現実問題として、スケルトンリフォームを実施できる方はそう多くないかと思われます。
そんな中で、断熱性能を向上させるにはやはり窓の対策が一番です。
窓断熱の重要性は先程解説しましたので割愛します。
②トイレ・脱衣場・浴室に内窓
内窓設置(中)×2箇所=32,000円
内窓設置(小)×1箇所=14,000円
手すり設置=5,000円
合計=51,000円
トイレ・脱衣場・浴室に内窓を設置した場合の補助金例です。
「ヒートショック」という言葉をご存知でしょうか?
急激な温度変化によって血圧が変化することを言いますが、結果高血圧や動脈硬化によって場合によっては死に至ります。
特に冬場の浴室・脱衣室・トイレでの事故が多く、厚生労働省の人口動態統計によると、年間1万9千人程度の死者が出ていると推計されています。
2020年の交通事故によって亡くなった方が2839人と集計されていますので、いかに寒暖差が命に関わるかということが伺えます。
冬場は温められたリビングと、風呂トイレ等の温度差が激しく、大変危険です。
できるだけ家全体で温度を均一に近づけることが重要ですので、断熱はしっかり行っておきたい部分です。
部分で断熱を行うときは、まずはお風呂・トイレ・脱衣室などの著しく寒い部分から行っていきましょう。
③リビングと寝室に内窓
内窓設置(大)×2箇所=42,000円
内窓設置(中)×4箇所=64,000円
合計=106,000円
滞在時間の長い、リビングと寝室に内窓を設置した場合の補助金例です。
窓断熱ができていないと、どれだけ暖房を運転していても絶えず窓から冷気が入ってきてしまう状態です。
冷たい空気は足元に、暖かい空気は天井付近に滞留してしまいますので、室温は十分温まっているはずなのに、何だか温まっている気がしないということにもなります。
断熱を行って部屋全体が均一な温度になっていると快適に過ごすことができます。
特にリビングなどは開口部も大きいですので、優先して窓断熱を行いたい部分です。
また、睡眠の際にはWHO(世界保健機関)でも最低でも18度以上に室温を保つことを推奨しています。
健康にも関わる部分ですので、できれば寝室まで断熱しておきたいですね。
④ユニットバスの交換
高断熱浴槽=24,000
手すり×1箇所=5,000円
節湯水栓×1箇所=5,000円
内窓設置(中)×1箇所=16,000円
合計=50,000円
ユニットバスを交換した際の補助金例です。
ユニットバスの交換は高額ですので、補助金が貰えるのはありがたいですね。
UBの交換単体では50,000円の支給要件まで足りませんので、将来必要になる手すりや、窓断熱も行った場合で算出してみました。
もちろん、既に断熱がされている方は、高断熱浴槽と節湯水栓で29,000円分は補助額が確保できますので、残りの21,000円分でエアコンも交換してしまうということも可能です。
⑥トイレの交換
トイレ交換=19,000円
内窓設置(中)×1箇所=16,000円
内窓設置(小)×1箇所=14,000円
手すり×1箇所=5,000円
合計=54,000円
トイレの交換を行った場合の補助金例です。
トイレ交換は必須工事となっておりますので、残りの31,000円分はお好きなものを組み合わせて頂けます。
⑥リビングのエアコンを交換
エアコン交換(大)×1箇所=24,000円
内窓設置(大)×2箇所=42,000円
合計=66,000円
リビングのエアコンの交換を行った場合の補助金例です。
エアコンの交換は任意工事の為、必須工事のいずれかを行って頂く必要があります。
⑦エアコンを全て交換
エアコン交換(大)×1箇所=24,000円
エアコン交換(小)×3箇所=57,000円
水栓交換×1箇所=5,000円
合計=86,000円
全室のエアコンを交換した場合の補助金例です。
エアコンは任意工事ですので、必須工事の中から最も安価に施工できるであろう節湯水栓への交換を選択したパターンです。
キッチンの水栓は使用頻度も高く、劣化も早いですので、10年以上交換していないようでしたら交換してしまっても良いでしょう。
⑧給湯器を交換
高効率給湯器=24,000円
内窓設置(中)×2箇所=32,000円
合計=56,000円
昨今、供給不足で問題になっている給湯器です。
コロナ禍によって資材の確保や、製造、流通が滞ってしまっており、まともに発注すると2ヶ月待ちの状態です。
「壊れたので大至急交換して欲しい」となると工事業者を比較することもできませんので、特に15年以上経過している方は早めの交換を強くオススメ致します。
⑨設備機器をまるごと交換
高効率給湯器=24,000円
エアコン交換(大)×1箇所=24,000円
エアコン交換(小)×3箇所=57,000円
トイレ交換=19,000円
節湯水栓×1箇所=5,000円
レンジフード=10,000円
ビルトインコンロ=13,000円
合計=152,000円
設備機器をまるごと交換した場合の補助金例です。
まるごと一気に交換といのも、金銭的に大変ですので、不要な部分は省いて必要な箇所を実施されると良いのではないでしょうか。
⑩玄関ドアを交換
玄関ドア=32,000円
手すり設置=5,000円
宅配ボックス=10,000円
節湯水栓=5,000円
合計=52,000円
玄関ドアを交換した場合の補助金例です。
玄関ドアは任意工事ですので、必須工事としてキッチンの節湯水栓の交換を行い、補助額50,000円を満たす為に、玄関手すりの設置と宅配ボックスを設置したパターンで試算してみました。
⑪キッチンの設備機器の交換
ビルトイン食洗機=19,000円
レンジフード=10,000円
ビルトインコンロ=13,000円
節湯水栓=5,000円
手すり設置=5,000円3
合計=52,000円
食洗機・レンジフード・ビルトインコンロ・水栓の4点のシステムキッチンの設備を交換した場合の補助金例です。
毎日使う機器ですので、これらの電子機器類はおよそ10年〜15年ぐらいすると不具合が多くなりますので、新築から15年経っているという方は、ご検討されてみてはいかがでしょうか?
食洗機・レンジフード・ビルトインコンロは、15年前からは性能も進化しておりますので、清掃性や使い勝手に優れています。毎日使う機器ですので、快適に調理できるとありがたいですね。
まとめ
今回は、こどもみらい住宅支援事業について、小規模なリフォームに焦点を当てて解説させて頂きました。
実施したい工事はありましたでしょうか?
設備機器に関しては、私自身も「もったいないので壊れるまで使いたい」と考えております。
しかし、給湯器やリビングのエアコンなど、「いざ壊れてしまうと困ってしまうものに関しては年数を考慮して早めに交換するべき」とも考えております。
せっかくの補助金ですので、有効活用できそうな方はぜひ利用して頂いて、マイホームをしっかりお手入れして頂ければ幸いです。
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